<南魚沼市の人口について>
南魚沼市の人口は、今後も減少の一途をたどり2030年には53,025人と推計されています。また、年少人口は20年間で37%減少しましたが、今後20年間でさらに28%減少すると推計されています。
<地域の稼ぐ力について>
人口減少期においては、「地域の稼ぐ力」が必要となりますが、南魚沼市の場合、消費については地域外の人が南魚沼市で買い物や観光でお金を落としてもらっていますが、大型店や観光客の流入が寄与していると考えられます。また、投資については、地域内の企業が地域外で投資している額の方が大きい状況です。地域収支については、商品やサービスを地域外に販売した金額よりも、地域外から購入した金額の方が多い状況です。
このようなことから、南魚沼市は「消費」の分野に特徴・強みがあり、地域外からお金を落としてもらう割合が高いと言えます。特に観光客が流入する当地の場合、中心市街地の活性化を考える際には、旅行者の回遊・取り込みが重要になると考えられます。
<商業の現状について>
全国的に苦境の続く商業環境の中、六日町は非常に厳しい商業環境となっています。店舗面積1㎡当たりの支持人口は全国平均の0.94人に対して、六日町は0.6人となっています。また、商圏人口においては、六日町駅を起点とする500m圏においては、小さい食品スーパーが成り立つ人口も有しておらずコンビニサイズの人口しかいない現状です。南魚沼市の小売中心性指数が107.5%と市内だけでなく広域から消費需要が流入していることを示していますが、基本的には大型店が中心となって市の拠点性を支えている構図となっており、小売業に係る市場余力は限定的とあると推測されます。
このように、人口減少により商業環境が一層厳しくなる中、交流人口の増加によるまちづくりが必要であると考えます。地域の多様な資源を活かして活動する多様な人たちが主役となり、「住んでよし、訪れてよし」の理念に基づいた滞在交流型観光を目指し、「まち歩き」「体験」「住民との交流」を通してお客様を増やし、お客様に滞在して回遊してもらい、お金を落としていただくことにより、まちを活性化させたいと考えます。
じゃらんリサーチセンターによれば、宿泊旅行の目的は「食べる旅」が最多となっており、今後もさらに増加する傾向であると分析しています。いまの観光のキーワードは、「地域らしさ」を「まち歩き」しながら「5感」で味わうことであり、まちを歩いてその地域にしかない「自然」や「歴史・文化」「食・暮らし」など「地域の雰囲気」を五感で多様に楽しむ観光が人気となっています。
地域の自然、歴史、伝統文化、食、ものづくり、商店街を観光に活かしたまちづくりにより中心市街地の活性化を図ることが必要です。